革製品の防水ケアをクローズアップ
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秋も意外に雨が多い季節。
台風の大雨もこの時期が一番多いので、今一度防水についておさらいしてみたいと思います。
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ステップ1『防水ケアはなぜ必要か?』
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例えば、スーツや傘にあなたは防水スプレーを日常的にお使いになりますか?
確かにかけておけば、びしょ濡れが防げて「やらないよりもやったほうがいい」に決まっています。
まあ、やらなくても困らない。そんな感じでしょうか?
でも、革の靴やバッグの場合には、「防水ケア」の意味合いが違ってきます。
あなた自身が快適に過ごせるかどうか・・に加えて
革が傷まないかどうか・・という大切な視点が加わるのです。
部分的に水を吸って膨張し、水ぶくれのようになったり
シュンとしみこんで、色濃く変色してしまったり
びしょ濡れになって、革の形自体が変形したり・・・。
水に弱い革素材は、見るも無残なトラブルに見舞われることがあります。
そうなるとなかなか元の姿には戻れないのです。
ですから・・
特に大切な革アイテムの場合には、「防水ケア」は必須だといえます。
そして何より
縁があって出合った靴やバッグへの「気遣い」ができるということに大人の品格が感じられて素敵ですね。 |
ステップ2 防水を4つのタイプに分けると・・
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水が苦手な革のために、防水(撥水)をと考えた時に、主な対処法は4つ。
1.表面を樹脂コーティングすることで水に強くする
(エナメル・パテントコーティングなど)
2.表面になんらかの加工を加えて、水やシミを防ぐ
(薬剤によるシュリンク加工・ろう仕上げ・オイル加工)
3.革に油分を含ませて、水をはじく
(蜜蝋・ワセリンやミンクオイル、靴墨など油性のケアグッズ)
4.防水スプレーでのお手入れ
雨の多い季節や、外出・アウトドア用のものには、1.2のような水に強い素材を選ぶことも必要ですね。
ナチュラルな革を選んだ場合には、自分で何らかの防水ケアを施します。
3.のように油分で膜を張って、水を弾くというお手入れが長く一般的
でした。
そのせいか、革=ミンクオイルを塗っておけばOK。靴=靴墨をしっかり。
という風に今でもお考えの方も多いですね。(お店の方も・・)
ですが、レザーカフェ流は、あくまで革の呼吸や通気性を妨げない
「革に優しい」防水ケア。
では、具体的にどうすればいいのでしょう? |
ステップ3 革に優しい防水ケアとは?
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そもそもお手入れするのは、革を水から守り、雨の浸水も防ぎ良い状態を保つためのはず。
それなのに、表面に油膜やシリコンの膜を張って、革の呼吸を妨げて
しまうというのは、本末転倒だと思うのです。
それによって、靴の中は蒸れやすく
革も、もとの自然な活き活きした感じが徐々に損なわれていきます。
そこで、ドイツのコロニルブランドでは、フッ素系の防水スプレーやクリーム、ジェルを次々に開発し
世界的な支持を得てきました。
『できるだけ新しい段階で
表面にほこりや排気ガスなど余計なものが付着してしまう前に
フッ素系の防水アイテムを深く浸透させておく』
このことが、革を水に強くし、同時に汚れも付着しづらくしてくれます。
その結果
あまり汚れないので、どうしても革にダメージ゙を与える強いクリーナーも
必要がなくなるというわけで、それでこそ革との良好な関係が築けるというもの。
革の魅力を引き出しつつ、良いコンディションを保つお手入れこそが
「革に優しいお手入れ」だと、私たちは信じています。
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ステップ4 防水ケアのタイミング
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新しい革製品にできるだけ早く防水スプレーをしてあげたとして・・
その後は、もう防水スプレーの必要は無いの?
もし補うとしたらどれくらいの頻度がいいの?
良くそんなご質問をいただきます。
基本は月に1回の補充と考えてください。
ただ、次の2つのポイントも考慮してあげる必要があります。
1.その革製品を使用する頻度。
毎日持ち歩くバッグなどは、それだけ外気に触れたりや摩擦の機会も多いので
防水成分が抜けやすくなります。
週に3回くらい履くような靴も、半月に一度を目処に補ってあげたいですね。
逆にお出かけ用の靴やバッグ、保管中のものはわざわざ月に一度補充する必要はありません。
例えばワンシーズンに一度、ご機嫌うかがいに風をとおしてあげつつ、そのタイミングで防水成分も
補って「湿気除け」をしてあげましょう。
2.雨などの水に濡れた または 汚れをクリーニングした
この場合には、水分や汚れと一緒に栄養分・防水成分も薄れてしまったと考えてください。
汚れや水分を落とした後に、必ず防水成分を補ってあげます。
革にあった防水スプレーや防水効果のあるクリーム・ジェルをうまく活用して
ご自分に合う方法で、あまり難しく考えずにメンテナンスしてあげたいですね。
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番外編 防水スプレーが使えない革は・・
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ここまでとにかく「防水・保護を!」というお話をしてきましたが、最後は例外のお話。
通常の革用の防水スプレーの必要が無い
場合によっては、そのスプレーがトラブルを招く、革があるんです。
◆まずは、「爬虫類革」
特に、コーティング゙があまりしっかりされていない、色の淡いものは
防水スプレーの中の成分と反応して、黄ばみを起こすことがあります。
対策:爬虫類革専用の保護アイテムでお手入れします。 爬虫類革のお手入れページへ
◆続いて、「エナメル革」
牛革などのエナメル樹脂でコーティングしてありますので、水には強い素材です。
防水スプレーで、部分的に変色したり、せっかくの光沢が失われることが多いのでご法度。
対策:エナメル樹脂を保護・保湿し、光沢を持続する専用グッズでお手入れ エナメルのお手入れページへ
◆変わった仕上げの革
革を加工する段階で、主に「水に強くするため」にさまざまな工夫がなされます。
例えば、オイルを含ませる「オイルドレザー」 ろうを塗る「ブライドレザー」 など。
この場合には、防水スプレーをしても、オイルや「ろう」にはじかれて革に浸透しません。
1年ほどして、成分が抜けた段階で、お手入れを始めます。
これ以外の場合には、迷わず防水保護をどうぞ。
・防水スプレー3タイプの比較
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まずは貴方にもトライしていただくために・・
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シューケア・バッグケア それぞれについて
お手入れ情報付きのトライアルセットを作ってみました。
「やってみようかな・・」と思われたなら
是非この二つのトライアルセットからスタートしてみてください。
どちらも、私たちが5年間で結集した情報をわかりやすく凝縮した情報を
マニュアルやガイドにまとめています。
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さあ、どちらになさいますか? |